「Windowsでファイルをゴミ箱に捨てるには、まずウインドーに表示されているファイルのアイコンにマウスカーソルを合わせ、アイコンをクリックします。そしてクリックしたまま、デスクトップ上のゴミ箱のアイコンにまで移動し、マウスのボタンから指を放すとファイルがゴミ箱に捨てられます。」
上記の文では「クリック」の意味を間違えていることに気づいたでしょうか。「クリック」とはマウスの左ボタンを押して、マウスを動かさずにボタンを放すことをいいます。そのため、クリックしながらマウスを移動するという表現は間違いなのです。
マウスを押したらすぐに放すことが多いので、その一連の操作に「クリック」と名前がついていますが、実際にはボタンを押す操作と放す操作の2つに分かれているのです。
これらの2つの操作はたとえば次のように違いを確かめることができます。Webブラウザーの多くは、画面内の上の方に[ファイル]などのメニューがあると思います。[ファイル]にカーソルを合わせ、マウスの左ボタンを「押して」ください。マウスをクリックするとメニューが表示されるといわれますが、ボタンを押した時点でメニューが表示されます。ボタンを放しても何も起こりません。
・メニューバーの場合……
マウスの左ボタンを押す
→メニューが表示される。
次に、デスクトップのアイコンにカーソルを合わせ、マウスの右ボタンを押してみてください。今度は何も起きません。ボタンを放したときに初めてメニューが表示されます。
・デスクトップのアイコンの場合……
マウスの右ボタンを押す
→何も起きない
→右ボタンを放す
→メニューが表示される。
ダイアログのボタンではもっと複雑な動きをします。ゴミ箱やマイコンピュータなどのアイコンを右クリックして[プロパティ]を開いてください。そして[キャンセル]ボタンの上でマウスの左ボタンを押しても何も起きません。マウスのボタンを放したときにダイアログが閉じます。
・ダイアログのボタンの場合……(1)
マウスの左ボタンを押す
→何も起きない
→マウスの左ボタンを放す
→ボタンがクリックされたことになる(キャンセルボタンの場合は閉じる)
これだけなら先ほどのアイコンと同じですが、次は[キャンセル]ボタン上でマウスの左ボタンを押して、押したままキャンセルボタンの外へ動かしてみてください。へこんでいたキャンセルボタンが元に戻ると思います。ここでマウスのボタンを放しても何も起きません。キャンセルボタンをクリックするとダイアログが閉じられるはずなのに何も起きなかったのですから、キャンセルボタンが押されなかったことになったわけです。したがって、マウスのボタンを押してしまっても、放しさえしなければ、なかったことにすることが可能なのです。
・ダイアログのボタンの場合……(2)
マウスの左ボタンを押す
→ボタンの外へカーソルを移動
→マウスの左ボタンを放す
→何も起きない(ボタンがクリックされなかったことになる)
さて、キャンセルボタンの上で再びマウスの左ボタンを押してください。先ほどと同様にキャンセルボタンの外までカーソルを移動しますが、今度はマウスのボタンを放さずに、再びキャンセルボタンの中まで移動しましょう。すると、キャンセルボタンが再びへこみます。この状態でボタンを放すとキャンセルボタンが押されたことになり、ダイアログが閉じます。
・ダイアログのボタンの場合……(3)
マウスの左ボタンを押す
→ボタンの外へカーソルを移動
→ボタンの中へカーソルを戻す
→マウスの左ボタンを放す
→ボタンがクリックされたことになる(キャンセルボタンの場合は閉じる)
結局、マウスの左ボタンを押したときと放したときのカーソルの位置が両方ともキャンセルボタンの上であれば、途中でどれほどの距離を移動しても、キャンセルボタンが押されたことになるのです。
「クリック」と一言で片付く操作も、実はボタンを押すことと放すことの2つに分かれています。そして、押したときに何かの動作が起きる場合と、放したときに起きる場合がある以上、「クリックする」ことと「マウスのボタンを押す」ことが同じだとはいえません。
posted by 北条利彦 at 23:51
|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
Windows
|

|